多世代交流ひろば・パルひろば辰巳

有楽町線辰巳駅から徒歩3分。生活協同組合パルシステム東京辰巳ビルの2階にある多世代交流ひろばです。地域の皆さまに利用していただけるスペースで、サークル活動やイベント、食事会など様々な活動を行っています。今日はどんな方が遊びにくるのでしょうか~?

広島の少女サダコの映画『千羽鶴』を上映!【8月6日】

パルシステム東京が、都内各地で開催しているピース・カフェ。
国際協力活動をしているNGOの方からお話をうかがったり、
参加者みんなで平和について語り合ったり、
そんなステキなカフェなんです

8月6日は、広島の原爆の日
パルぷらす@たつみが開いたピース・カフェでは、
この日にちなんだ映画、『千羽鶴』を上映しました。

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(写真提供:共同映画株式会社)


広島平和記念公園に建てられている「原爆の子の像」。
モデルになったのは、戦後10年経って白血病で亡くなった、
当時11歳の佐々木禎子ちゃん。

回復への願いをこめて、彼女が病室で折り始めたツルが、
その後、「平和への祈り」のシンボルとして、
世界中に広まっていきました。
「サダコ」の名前は海外でも、広く知られています。

そのサダコちゃんの実話をもとに、
1956年に制作されたのが、映画『千羽鶴』です。
この映画を観たあとで、平和について思いを馳せながら
みなで折鶴を折りましょう―そんな企画でした。

ちょうど夏休みの真っ只中。
お出かけしている人たちも多いのか、
この日、カフェにいらしたのは、
江東区からのお母さんと小学2年の女の子、
それに下の2歳の男の子というひと家族だけでしたが、
スタッフも一緒になって、とても豊かな時間を過ごさせていただきました


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このイベントに参加したいと言い出したのは、
小学2年生のNちゃん。

Nちゃんが幼稚園時代、一家はアメリカに住んでいました。
アメリカが大好きなNちゃん。
アメリカでは、いろいろな人たちから
いろいろなことをしてもらいました。
アメリカには、良い思い出しかありません。

でも、その大好きなアメリカが、
原爆を落としたのだと聞きました。
「なぜ?」―Nちゃんの中に、
大きな疑問が生まれます。
「原爆って、どういうもの?」
それが知りたくてNちゃんは、
この日、ひろばに来てくれました。

千羽鶴』は、原爆のありさまそのものを
描いた映画ではありません。
そういう意味では、もしかしたらこの日のカフェは、
Nちゃんの期待に添えないところも、あったかもしれません。

でも、ゆったりしたテンポで進んでいく、
実話を基にしたこの古いモノクロ映画が、
Nちゃんの体と心の奥底に沈み、
未来に漕ぎ出していくNちゃんにいつか、
確かなさざ波を立ててくれるのだろうと思います。


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「広島には、絶対、行ってみたい!
原爆ドームが見てみたいから」
そんなNちゃんの希望を受けて、
一家はこの秋、広島旅行を計画しています。

ホロコーストについては、知ってるよ。
図書館で本を見て、読んでみたの。
怖かった…」
9.11の年に生まれたNちゃん。
グラウンド・ゼロにも、ご家族で行かれたそうです。


Nちゃんと、弟のTちゃん。
これからふたりが生きる21世紀、
世界はどこに向かっていくのでしょうか?



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2歳の弟Tちゃんは、折鶴以外の制作に熱中。
完成した緑色の作品は、「ヒコーキ」とのこと