パルシステム東京のピースカフェ
お茶を飲みながら、みなで世界の平和について考えます。
8月5日 木曜日。
パルぷらすでは、「ピースカフェ 夏休み特別企画
国境なき医師団がやって来る!」を開催しました。
大人14名、子ども7名が参加。
なんとわざわざ兵庫県から来てくれた大学生までいて、
参加者の皆さんの人道支援への興味の強さを感じました
お話くださったのは、「国境なき医師団日本」
の事務局スタッフ児玉明文さん。
最初に「国境なき医師団」を紹介するビデオを観ました。
「国境なき医師団」は、世界の被災地、紛争地に入っていき
医療支援活動を行っています。
時には、命の危険が伴うような場合も。
現在、世界19ヶ所に支部があるこのNGOは、
1971年、フランスの医師たちによって始められました。
これまでに活動している国は65カ国以上。
1999年には、ノーベル平和賞も受賞しています。
「国境なき医師団」では、現在、 世界の栄養失調の
子どもたちの治療に力を入れています。
世界では今、6秒に1人の子どもが飢えで亡くなっています。
参加者全員に配られた「国境なき医師団ってなんだろう?」
と題されたパンフレット。この冊子の中についている
「命のうでわ」という厚紙でできたバンド。
切り抜いて、みんなそれぞれ腕に巻いてみました。
この腕輪は現地で、子どもたちの栄養状態を 調べるために
使われています。 4色のゾーンにわかれていて、
各色が栄養状態のレベルを表します。
一番内側は、赤い色のゾーン。
この赤いゾーンに上腕が収まってしまう5歳未満の子どもは、
「重度の栄養失調」です。
ちょうどペットボトルのフタくらいの円周です。
赤いゾーンの腕輪のあまりの 細さに、みな、びっくりです。 | |
これを1食に1袋食べれば、簡単に栄養補給ができます。
会場でも、少しずつみんなで試食。ビーナッツバターのような味で、
とても食べやすいものでした!
そこで、現地にあるものを工夫して
スタッフや現地の人々が手づくりした日常品を
児玉さんは持参してくださいました。
日本人のスタッフの持つ「ものづくり」精神と工夫が
現地では大活躍しているようです
使用済みの缶に網をつけて 作ったザル。川の水から これでゴミをすくい取り、 その水を生活に使います。 | 裸足だと子どもがケガをするとコンゴのあるお父さんに相談され、日本人スタッフが中古のタイヤでサンダルを作ってみました! |
古い缶で作ったジョウロ。 | ジョウロの中は、ホラ、こんな風に本当に古い錆びた缶です。 |
ありますか?」 という会場からの質問に、
「独裁政権などの国では、政府に受け入れられない場合が
けっこうありますが、そういう時は、無視して行きます」
と、児玉さん。
「それでも行くというのが、医師団のポリシーです」
会場からいろいろな質問が出たあとで、最後に児玉さんが
「日本の方には、なにかしたいというお気持ちを
持っていらっしゃる方が本当に多いんです。
でも、なかなか最初の1歩が踏み出せない。
私が本日、皆さんに申し上げたいのは、
なにか1歩を踏み出してください、ということです。
お金がすべてではありませんが、 お金がなくては
活動はできません。ですから、 寄付をするということでもいい。
ひとり1円でも100万人いれば、100万円になります。
お金を出すことでなくてもいい。 きょう聴いたことを
誰かまわりの人に伝えるだけでも何かになります」
きょうから実際に1歩を踏み出す―それにより
世界の子どもたちの未来を変えるだけでなく、
踏み出した自分自身をなによりも
変えることになるのだという気がします。
本当に、有意義なカフェでした
参加された皆さん、そして児玉さん、
暑い中、本当にありがとうございました
(左)兵庫県から来てくれた大学生のNくん。 (右)たくさんの質問をしてくれた小学4年生のJくん。 |